[あとで読む]
時計をみて男性の収入を判断する女性が多いけど、僕はその見方は全くの見当違いだと思っている。
ドル円が300円/ドル近くしていた時代やオークションなどが今ほど発達する前には確かにそういう時代があったことは否定しないんだけどね。
そもそも男性の時計をみる女性は時計のことをどこまで知っているんだろうか?
同じ時計ブランドの中でも50万円~2000万円前後までピンキリだって知っているんだろうか?
パテック・ヴァシュロン・ピゲといった世界3大高級時計くらいはパッといえるのかな?
同レベルの時計は他にも色々あるんだけど、上述した3つのブランドは一度も経営破綻していないところが特に評価されてるとか知っているのかな?
大半の日本人男性ってさ、スーツや時計にお金をかけて、その次に靴や鞄に意識がいくんだけど、本当にお金を持っている人間ってさ、あ、この話はスーツを仕事着にしている男性に限るんだけど、一見目に見えないワイシャツや下着にお金をかけるんだよね。
僕はスーツは勿論のこと、Yシャツも全部日比谷のテーラーでお願いしている。下着は全部全部『Zimmerli』だ。
スーツの上着は脱げるけど、ワイシャツは脱げないでしょ?
フルオーダーのワイシャツを一度でも着るとわかるんだけど、全然違うんだよね。最近はフルまでいかなくても程度の良いカッティングをしてくれるブランドが増えた。
そういうのを一度でも切るとね、スーツの上着を長時間着ていても全く疲れないんだ。当然身体のラインがすごく綺麗になっているから相手に与える印象も全く違う。
背中のラインとか超格好良い。
だからどんどん突き詰めていくとね、袖周りや袖丈もミリ単位でベストな丈をみつけることに執心するようになる。
そうなると気づくんだ。
時計って邪魔だなって。
良いスーツには懐中時計のほうがいいなって。
プライベートで腕が寂しいときや気が向いたときだけでいいかな?って。
時計を考慮すると、ワイシャツの袖のサイズが左右対称にならない。ワイシャツだけ量販店の物で、スーツだけセミオーダーとか意味わからないからね。
そもそも時計ってさ、何を目的に発明されたと思う?
そう、「時を刻むため。正確に時間を表記するため。」だね。
資本主義というのはある意味効率性を追求することでもあるから、経済が発展してくると、皆自分の時間を少しでも有効に使おうと心掛けるようになってくる。
だから少しでも持ち手の邪魔をしないように、高級機械式メーカーなんかは視認性の高さはキープしつつも、とにかく『薄さ』にこだわってきたんだ。薄ければ薄いほどワイシャツの袖に引っかからないからね。パテックのカラトラバシリーズ(上の画像)なんか昔からずっとそうだよね。
昔からびっくりするくらい薄い。
あんまり実感わかないだろうけど、機械式時計って様々なパーツを上から重ねていく作業になるから、最高の技術を保ちながらも厚みを2mm・3mm薄くするってことは物凄い技術が求められるんだ。
でも現代になり、その正確な時間を表記するという時計の役割は携帯電話の台頭でもはや必要とされなくなってきた。
携帯電話をみれば正確な時間が判るからね。
じゃあ時計はどうしたらいい?
時計の立ち位置はどうしたらいい?
2003~2007年くらいからかな、各高級時計メーカーは自社の存続をかけて、時計そのものに時間以外の価値を高めようとしてきたんだ。
つまり『ラグジュアリー的価値』を見出そうとしたんだね。
高級アクセサリーとしてブレスレットのような演出をしてくるようになった。
だから時計ってさ、あらゆる物が機能美から小さくなってきている昨今、時代に逆行しているすごく珍しい存在なんだ。
狭い日本から目を離して世界を見渡すと、どんどん手ぶら化しているのに気づくはず。
今、時間やお金といったものから開放されている人間はスマートフォンとクレジットカードがあれば世界中どこでも事が足りるようになってきている。もしかしたらあと10年もしたら携帯電話すら今の形ではなくなっているかもしれない。iPadも有機ELか何かで昔使っていた下敷きみたいにぺらぺらになっていてさ、ポケットに丸めて入れていたり、腕か耳なんかにつけてあるボタンを押したら目の前に映像が浮かび上がってさ、それでネットを見たり、電話したりするようになっても全く不思議ではないよ。
誤解を恐れずにいえばさ、時計っていうのは日本の3000~6000万円のマンションなんかと一緒で、時間の経過とともにほぼ間違いなく、価値は下がっていく物なんだよね。葉巻やワインと同じように、その物自体が無くなるわけでは決してないけれど、おそらく、一部のマニア向けの完全なる嗜好品になってくると思う。
以前、市場には絶対に出回らない、VIP専門の宝飾業者が商売しているところに立ち会ったことがあるんだけど(ブラックカード関連の紹介で断れず)、もうね、完全にジュエリーの世界だったね。800万円~4000万円の時計が小さな机の上にゴロゴロ。。。
北島ファミリーでもあるまいし、とてもじゃないけど僕みたいな若僧がつけても全く似合わない。。。
年収が億を超えるととにかく人と同じものが嫌になる人が増えてくるからね、そんなニーズに応えた時計もある。そういう立場になるとつけるかつかないか極端に割れてくるみたいだね。
大体ギラギラしたロレックスだなんだと浮かれている輩は年収2000万円以下の人達。
利益率が高いからハイエンドな服飾ブランドもこぞって参入しているけど、そんな大きな下げトレンドの中の小さな起伏に目がいっているだけに過ぎないんだよね、実は。
丁度小泉政権発足とともに、好景気が続いていたからそれはそれはよく売れたもんだよ。景気が良くなってくると浮かれた輩も増えてくるからね、そういう男性は女性の気を引こうと一生懸命だから、時計にもお金をかけるわけ。
でも正直いうとさ、どんな時計を持っているかで相手を判断しようとする仕事先や女性陣にも問題がある。
そういったことを理解して時計を買っているならそれは問題ない。
全部理解した上で、あえて演じている男性がいるとしたらそれはそれですごいこと。本人の好き嫌いの問題だから。
問題なのは高い時計=お金持ちの象徴っていう図式が今の時代においてまだ頭に植えつけれらているその男性やそんな男性に惹かれている女性の思考だよね。
そんな凝り固まった思考でこれからの時代を生きていけるのかな?っていう話。
誰かの形見やアンティーク物ではない、メンテナンスもしていないただボロいロレックスやギラギラの高級時計を得意気につけている男性とその時計に目がハートな女性って構図、ちょっと気持ち悪くないかな?
並行輸入店で定価の半額近い値段で買っていたり、スーパーコピーの可能性だってあるんだよ?
10年以上前のボロいベンツやBMWを得意げに乗り回している人を見てお金持ちだと思う?
高級車っていうのは2~3年毎に買い換えることに意味があるんだよ?
ボロボロのアパートに住んでいてカップ麺ユニクロ生活しているのにポルシェ乗っているのってどう?っていう話。
まぁ価値観の問題でもあるし、60万円~150万円位の時計ならどれも一緒かな。
正直、もし、時計からその人を判断しようとするのなら、値段よりもセンスの良し悪しやそのケアの仕方のほうがずっと重要だよね。。。
3年前にさ、イタリアの超老舗高級ブランドの御曹司を見かける機会があったんだけど、靴下以外の色味は抑え目の濃いグレーのスラックスに明らかに仕立ての良いシャツにネイビーの最高級カシミアセーターという格好で、素材の良さは一目瞭然だったんだけど、時計は何をつけていたと思う?
『swatch』だよ、swatch!?
イタリア本国から専用ジェット機で日本まできてしまうような人がだよ?
またそれが遊び心溢れていてすごく似合っていたんだけどさ、あのときは本当に驚いたよ。
そんなもんだよ、そんなもん。
結論として、時計から男性の収入を判断するのはほとんど意味が無いということ。
それよりも職種にあった時計を定期的にメンテナンスしながら、大切に使っている男性を選んだほうがいいよ。黒革、茶革、メタルバンド、アウトドア用のが4種類あれば充分じゃない?ホントなくてもいいと思うしね。だってさ、時計で自分がお金があるなんてアピールする必要がないんだから。時計や鞄もそうだけど、そういうシーンにあった物選べて、それを大切に使う人って、奥さんや子供にも優しい人が多い。
だからさ、その男性が何を持っているか?ではなくて、それをどのように手に入れて、どのように使っているか?のほうに目がいくようになると良いオトコに出逢えて幸せになる確率がぐっと高くなると思う。
オトコを見る目を養うには、自分の価値観がしっかりしてないとね。
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